以前では、病院勤務の看護師は、2交代制よりも3交代制の方が主流だった。
しかし様々な理由から少しずつ2交代制を採用する病院が増え、現在では約7割の病院が2交代制を採用している。なぜ3交代制ではなく2交代制を採用する病院が増えたのか?
1つ目の理由は、シフト管理の簡易化である。病院側にとっては、看護師を3交代勤務にすると3つのシフトにバランスよく人員を配置しなければいけない。限られた看護師の数を3つのシフトへ分配するため、どうしても1つのシフトにおける層は薄くなってしまうだろう。そうした点も考慮してシフト管理をしなければならないのだ。しかし2交代なら、日勤と夜勤の2パターンのみを考えれば良いため、毎月のシフト管理やスケジュール作成の手間と時間を短縮できる。
しかも2交代制は、看護師からの好評だ。体調管理をしやすいとか、オンとオフの管理をしやすいなど、若い世代の看護師ほど2交代制を希望する人は多い。
2つ目の理由は、病院側のコスト削減だ。看護師を3交代勤務させた場合、準夜勤や新夜勤に対して夜勤手当や残業手当を支給するほか、タクシー代などの費用もかかる。2交代にすることで、病院にとっては費用削減効果があるのだ。看護師に対する送迎サービスを提供する医療機関なら、ドライバーの確保や人件費という点においても、2交代制の方がメリットが期待できる。
また〈2交代と3交代、どっちがいいの?~看護師の働き方~〉にも迷っている人は2交代制を選んでみては?という記事を発見した。
さらに規模が大きな病院になると、診療科によって2交代制か3交代制かが異なる所もある。看護師がこれから転職を考えるなら、そうした勤務形態も考慮した職場選びが必要だ。